■拡大するメンズコスメ市場
ここ数年、市場が拡大しているのが「メンズコスメ市場」
メンズコスメとは、男性用化粧品のことで、洗顔や保湿などのスキンケアやヘアケア、ボディケアを中心としたアイテムのことを指すことが多いです。
富士経済の調査によると20年のメンズコスメの市場規模は1507億円で、21年は1571億円と拡大しています。
背景としては下記のような理由が挙げられるでしょう。
・S N Sの普及
SNSに自分の顔写真や動画をアップする人が増え、自分の見栄えを良くしたいというニーズやそれに伴い美意識が向上しているとも考えられます。
また、関心を高める情報源となっているのもSNSだと言えるでしょう。S N Sで商品知識を深めている人も多く、ある程度の品質を求めるニーズが増えてきています。
・オンラインショッピングの普及
オンラインショッピングの活用拡大も、メンズコスメ市場拡大の一つの要因と考えられるでしょう。
総務省によると、コロナ禍でオンラインショッピングを利用する世帯の割合は、2020年3月以降に急速に増加しているそうです。
今までは、実店舗で購入するのを躊躇していた男性もオンラインショッピングでなら気軽に、抵抗なく買えるという方も多いのではないでしょうか?
・コロナ禍によりオンラインコミュニケーションが増えたこと
コロナ禍でオンラインコミュニケーションが一般的になりました。そのため、自分の顔を画面越しに見る機会が増えました。
どちらかというと、女性に比べ今まで、自分の顔を鏡でじっくり見る時間が少なかった男性たちが、PCの画面上に映し出される自分の顔を見て、顔色などを気にするようになり、顔色をどうにかしたいという需要が増えたことが考えられます。
また、通勤時間や飲み会にかけていた時間やお金をスキンケアに充てられるようになったということも考えられるでしょう。
特に20〜30代を中心とする若い層の需要が伸びており、国内外の新興ブランドも急増しています。EC市場が先行し、実店舗での売り場も徐々に増えています。今後も伸び続けていくことは確実と見られ、既存販路だけでなく、ライフスタイル提案の一環として導入する企業が増える可能性も高まりそうです。
また、40代以上もSNS利用が増え、百貨店をはじめ実店舗でのメンズコスメの扱いも増えていることから需要増に波及していくことは確実と言っても良さそうです。
矢野経済研究所によると、20年度の国内化粧品市場規模(メーカー出荷ベース)は2兆2350億円(前年度比15.6%減)で、そのうち男性用化粧品の構成比はまだわずか5.4%。伸び代はかなりありそうです!
■ジェンダーレスがキーワードか
最近はスキンケアだけではなく、メイクアップやフレグランス、ネイル、リップも色つきのものなどの需要の伸びも目立っており、各社から続々と登場しています。
また、男性芸能人など美容について意識の高い男性が情報発信する頻度が増えてきており、コスメそのものがジェンダーレスになってきています。
成分は男女とも同じで香りが違うだけのものや、ユニセックスのものも増えており、男女それぞれの売り場に置いてある商品もあるようです。
ひと昔前はメンズコスメのパッケージは、赤、青、黒などの強めの色を使っているものが多い印象でしたが、白を基調としていたり、サステナブルを意識したりしているなど、男女どちらでも使えるものが増えてきています。
これからは、洗顔後のお手入れやメイクアップがスタンダードになる時代になっていくかもしれないですね。
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